影響力の低い活動にも責任はある。
前回、影響力のある店舗が価格を下げるといった、抜け駆けをすることで、相場価格が下がることの危険性についてお話ししたが、影響力の低い店舗が価格を下げることは、場合によっては問題ないと発言した。
僕のボランティア活動は、間違いなく影響力が低い店舗に近い存在であるが、その実態はグレーゾーンである。と気づいてしまった。
実を言うと、こういった外部依頼のエンタメ活動歴は10年を超えており、知名度を除くと、ジャンルごとの得意不得意があるとはいえ、様々な理由で標準的なプロのサービス量を大きく超えてしまうことがある。
問題なのは、交通費のみのボランティアで依頼を受ける事で依頼者に、これくらいはボランティアでもやってもらえる、といった事実が記憶されてしまうことである。
僕は様々なエンタメ業界に精通しているが、どこの業界も、1回の依頼で最低数万は頂いています。業界によるが、経費だけでも月数万はかかるため妥当と言える。ちなみに僕は月3~5万くらいかかりますね。ボランティアではどうやっても大赤字なのです。恐らくそういった事実を依頼者が理解するのは難しいと思いますね。
どれだけ影響力が低くとも、それなりの技術力を持っている人が、過剰ともいえるサービスを行い、しかもほとんど無料ともなると話は別だ。過ぎたるは危険である。僕のような人が増えれば、塵も積もって業界の相場価格が下がり、衰退に繋がる可能性がある。
僕は人の感情の動きを理解する事で、周りの人に良い影響を与えたいと考えている。ボランティア活動もその一環だ。しかし、知らず知らずのうちに自身の活動が、業界全体の不利益に繋がることもある。全てを取ることは難しいが、総体としての利益を上げるため、今後も変っていかなければならない。
チェーン店により潰れる個人店、生き残るには
身内がクリーニング屋をやってるんだけど、数十年前と比べるとどうしよもなく苦しい状況らしい。
Yシャツ1枚の相場は数十年前は200円位で、最低価格はせいぜい180円くらいだったが、チェーン店の出現により最低価格が90円まで暴落してしまったという。
ただでさえクリーニングの需要は減っているというのに、チェーン店に客は取られ、価格競争によって利益も減ってしまった個人店は閉店せざるを得なくなった。
身内のクリーニング屋の話によるとここ数十年で
最低価格・・・180円から90円
地元組合の個人店・・・20店から9店
身内の個人店の来店数・・・50人から5人
というように数値を見ると苦しい状況が把握できる。
宅配などの付加価値で何とか差別化を図ってはいるが、苦しい状況であることには変わりない。
安いところに流れる消費者の意識を変えることは難しいから、業界が暗黙の了解である、相場価格を下げることを食い止める必要がある。今回のように影響力の高いチェーン店が相場価格を半額以下にするのは、明らかに価格破壊であるし抜け駆けに等しい。業界が共謀して相場価格を決定することは違法なので、抜け駆けをしないといった気持ちが大事である。
しかし、影響力の低い個人店が価格を下げることは、知名度の向上など、状況によってはありだと思う。労働基準法に従う必要がないので、チェーン店よりも更に低価格でサービスを提供することができるかもしれない。しかし一度下げた価格を上げることは消費者の意識を考えると難しいため、下げるときは慎重になる必要がある。
チェーン店により潰れる個人店がある中で、飲食業界については全く逆の現象が起こっているとの話もある。食べログなどの評価サイトの出現により、評判のいい店の知名度が上がるようになったからだ。
影響力のある店舗ほど価格を下げず、サービスで勝負したほうが良い。そういったサービスで勝負する店舗の知名度を上げるためにも、食べログのような評価サイトが、様々な業界で必要であると思う。
効率よく自分をレベルアップさせる方法
好きなことに熱中しているとき、その行為自体が楽しく、それ以外のことや時間が気にならなくなる状態。言い換えると極度にはまっている状態のことを
「フロー」
と言うそうだ。ADHDやアスベルガー特有の過集中に近い状態かもね。ちょっと違うか。
フローを経験するには自分のありったけの技能を駆使してレベルの高いチャレンジをすることが重要となるそう。
さて、今回はフロー状態への持って行き方について、僕なりの見解をお話ししようと思う。
何かを始めるには以下の2点のうち、どちらかが必要。
・やらざるを得なくなり、切羽詰まった時
・自分が納得できる理由がある時
切羽詰まった時でも集中力を発揮できるかもしれないけど、長期的に続くのは納得できる理由がある時だと思う。
よく好きだから物事を続けることができると人は言うけど、実は人間の脳って続けたものを好きになるようにできてる。
また、好きなことをして自分を忙しくすることによりフローを経験することができる。このようによい循環ができあがる。
まずは自分が納得できるような好きなことを、たくさん見つけることが重要だ。そうやって、フローへ持っていけるような好きなことを意識的に増やすことで、効率よく自分をレベルアップさせる事ができるかもしれない。
ロングテールの時代
ロングテールってのは、販売機会の少ない商品でも、商品や顧客の総数を増やすことで、総体としての販売総数を増やすといった手法だ。))
実はこれ、本来はインターネットを用いた物品販売の手法なんだけど、インターネットだけではなくて、あらゆる場面で用いることができる。
例えば、ロングテールの手法に則って自身の能力の数を増やすことで、自分自身の客観的な(市場)価値を効果的に上げることができる。
僕の能力を一部分だけ切り取ると、残念ながらその客観的な(市場)価値は、知名度の低さを考えると低いといえる。
だから、客観的な価値を重要視して、能力の総数を上げている個人サイトや中野ボランティアパフォーマンスチームと、主観的な価値を重要視して、僕自身の好きなことを行う創作チックなパフォーマンスやこのブログなどを抱き合わせることで、価値の向上を図っている。相性が悪いのか、実際には全然うまくいってないが笑
インターネットが流通していない時代、イチローの様に1つのものを極めたスペシャリストが、特に注目されて価値が高かった。
人間の時間は有限だから、1つのものを極める選択をすると、その分他のことを諦める選択をしなければならない。それではあまりにもリスクが高い。
スマートフォンの普及により、これから更にロングテールの時代は加速していくと思う。そんな時、複数の能力をそこそこ極めたジェネラリストが注目される時がくれば、組み合わせにより、多様な価値が生まれるかも知れない。
時間をかけたものの価値が高いとは限らない
物の価値には主観的な価値と客観的な価値があるが、今回は客観的な価値にスポットを当ててお話したい。主観的な価値については、また後日。
時間をかけたものの価値が高いとは限らない。
なーにを当たり前のこと言ってんだって思うかもしれないけど、勘違いする人はそれなりにいる。
人は自分が時間をかけたものに対して愛着が湧くようにできてる。だから勘違いするのも仕方がない。
これは僕のエピソードだが。
大道芸の技で習得に1年かかる技があった。
周りのやつがそれくらいの技はできなきゃ現場ではダメと言っていたので習得してみた。
しかし実際の現場では習得に1分とかからない技の方が人気だった。
このエピソードで重要なことは2つ。
・時間をかけたものが必ずしもいいものとは限らない。
・多くの人が目標とするものは相対的に比較されやすい。
この2点について気がつかなかったから、僕は多くの時間を浪費してしまった。人間の時間は有限だから、なるべく価値の高いことに時間を使いたいものだ。
んじゃ価値の高いものってのはなんだよ。僕なりの見解としては
・供給より需要が高い状態が続く可能性が高い。
・相対的に比較されにくい(真似されにくい)状態が続く可能性が高い。
・革新的、新規性(先行技術のものではない)。
ここら辺抑えとけば多くのジャンルで価値の高いものを築けるんじゃないかと思う。僕はまだできてないけど。まあ難しいよね。
僕は盲目的に、価値の低いものへ時間をかけて、後悔することがあった。一度、客観的な価値について考えることで、自分が時間をかけるべき対象が見つかるかもしれない。